モマン殺害の後ハンニバルはその首を住まいの屋根裏部屋に運んでいるが、紫夫人に発見された時はすでに両頰の肉はきれいに削ぎ取られていた。
ハンニバルがモマンの頰肉を食した記録は残っていないが、頰肉はどこに行ったのであろうか?
頰肉を食したのか?
犯行後ハンニバルは紫夫人の料理人からモマンの釣った魚を使い、ほとんどの動物では頰肉が美味しい部位であることを教わっており、夕食にその魚の頰肉を食している(ハーブ詰め海塩包み焼)。
ハンニバルが頰肉に興味を示したのは、モマンを殺害後その部位が美味であると料理人に教わったからである。
しかし料理人がいるキッチンで、夕食後にさらに自分で調理し食したとは考えにくい。単に調理の練習とした可能性が高いが、この時から人肉に対して異常な興味を持っていたと思われる。
紫婦人との秘密
叔母の紫夫人はこの事件以来、ハンニバルの秘密を知る特別な間柄となる。
何しろ事件の隠蔽のためポール・モマンの首を大胆にも自身でバイクを駆り郵便局の前のポストまで運んだのであるから。