ハンニバルは大変聡明な子供であった。ある種の天才であったかもしれない。
2歳のころにハンニバルは乳母が読み聞かせているグリム兄弟の本の字を目で追い、乳母のアクセントを真似て声に出して読み出している。
旺盛な知識欲を父親が満たす
すでに2歳から字を読めることに気がついた父親は、ハンニバルに英語、ドイツ語、リトアニア語の辞書を与えた。
それらの辞書を使いハンニバルは城の蔵書を自由に読むことができるようになったのである。
単に文字が読めるだけではなく、理解力もぬきんでていた。
6歳の時に読んだユークリッドの「原論」から、ハンニバルはレクター城の塔の影の長さから高さを求めることまでしているのである。
このことを知った父親は自分の子供の能力をさらに発揮させるために家庭教師のレベルを上げることにし、ライプチヒからユダヤ人学者のヤコフを呼び寄せたのである。
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