ハンニバルが好むフランス産のブロン牡蠣やジロンド産の緑牡蠣は、日本で食べることのできる牡蠣とは養殖方法がかなり異なっています。
日本の養殖方法は筏垂下法と呼ばれる方法で、海に浮かべた筏から牡蠣を吊り下げる方法である。フランスでもこの方法で養殖している場所もあるが、決定的な違いがあります。
フランスでの主な養殖方法は地まき法と網式で、潮の満ち引きにより必ず完全に海水から露出するということです。
日本の場合はこのような事はせず、一生海の中です。
引き潮により生命力が強くなる
フランスでも日本と同じように垂下法で養殖している土地もありますが、そこでも15日に一度は海水から引き上げます。
特に干満の差が激しいブルターニュ地方のカルカンではその差は15メートルにもなり、半分は海の外にさらされます。
牡蠣は半分の時間、しっかりと殻を閉じていなくてはならないのです。
これはフランスでの牡蠣の食べ方に由来するようです。
フランスで牡蠣はほとんどの場合調理せず、殻の状態から剥いてそのまま食べます。剥き牡蠣の状態では流通しません。
つまり、食べる直前まで殻が閉じている状態で、殻の中で牡蠣は生きているのです。
生きている状態で食卓まで届かないといけないために、フランスの牡蠣には簡単に殻を開けない強い生命力が要求されます。
この生命力を養うためのに成長段階から海の外に出し、刺激を与え、貝柱を強くするための理にかなった養殖方法といえます。
牡蠣の養殖法については以下の本を参考にしました。

フランスを救った日本の牡蠣―もっともっとフランスが好きになる本

